そもそも産婦人科ってどれくらいあるんだろう?という素朴な疑問から、日本産婦人科学会のサイトに県別登録医療機関の一覧があったのでクラス分類化してマッピングしてみました。
東京都の産婦人科登録医の半分は不妊治療専門CL!
その結果、東京都では産婦人科登録施設の48%が不妊治療専門の施設!近年の産科の減少は著しいものがありますが、まさか産婦人科の約半数が不妊治療専門の施設とまでは想像していませんでした。
これは東京の少子化状況を如実に表している気がしますね。
それに対して、出生率が日本で一番高い沖縄県を同じ基準で見た場合、不妊治療専門施設の割合は36%(5/14)という結果でした。
宮城や広島などの地方都市でも35%前後のようですが、全体的な傾向としては、経済圏の規模と不妊治療専門施設比率は相関しているように見えます。
医療技術の中央集中は避けられない事態だとは思いますし、患者が多いから病院が多いのか、病院が多いから患者が多いのかはニワトリ&卵の議論になってしまいますが、ライフスタイル(結婚年齢、女性の就業率・職種)と不妊症が密接な関係にあるというのは間違いなさそうです。
東京都のカテゴリ分類別産婦人科登録施設マッピング
東京都のカテゴリ分類別の医療機関数
不妊治療専門 | 76 |
オールラウンダー | 20 |
周産期専門 | 35 |
Other | 28 |
Total | 159 |
(日本産婦人科学会/2018年2月時点)
カテゴリの定義
●不妊治療専門:顕微授精を含む高度生殖医療対応機関で、周産期には対応しない施設
●オールラウンダー: 高度生殖医療、周産期、婦人科系腫瘍治療の全てに対応する施設
●周産期専門:周産期医療対応機関で、高度生殖医療に対応していない施設
●Other :上記のいずれにも該当しない施設(顕微授精を除く高度生殖医療実施施設、婦人科系腫瘍治療のみ対応の施設等)
地図上にプロットしてみた結果
- 私の住む地域は結構な産婦人科砂漠地帯ということがわかりました。
- 不妊治療専門施設は比較的山手線南西部エリアに多く、東京北東部、23区外の施設の数はかなり限定されるようです。千葉や神奈川などの隣接県の方が近くなるケースもかなり多そうです。
- 学会登録外の施設も多少は存在している可能性があります。また当マップ上には医師のいない助産院等は含まれておりません。
- ジオコーディングは医療機関の名称から自動生成しておりますので、名称違いなどで異なった場所にプロットされている可能性もありますのでご注意ください。
- ピンの色は上記の分類カテゴリの定義をご参照ください。
いろんなことが見えてきますねぇ。