採卵してもいい卵が採れていないので、KLCで1ヶ月ピルで卵巣を休ませるカウフマン療法をすることになりました。
カウフマン療法とは
要はピルを飲んで卵巣を休ませる治療法のことです。KLCでの説明は以下になりますが、実際に翌周期に良好卵が採れるかどうかは何とも言えないそうです。
乱れた月経周期を修復し、本来の状態に整える治療です。
排卵誘発剤の使用や生活習慣の変化などにより月経周期が乱れ、良好卵子の採取が難しい方が最近、増加しています。このような方では前周期の古い卵胞が残り(遺残卵胞)、新しい周期の卵胞より早く成長してしまうため、採卵しても変性卵や空胞が多く見られます。遺残卵胞のある周期は良好卵が取れませんので、乱れた月経周期を修復し、正常な状態に戻す調節周期(カウフマン周期)が必要となります。
カウフマン周期では、黄体期および次の月経周期にピルを投与して遺残卵胞を一掃し、卵巣状態の改善と本来の月経リズムの回復を目指します。この方法により良好卵の回収率が大きく上昇します。
具体的には以下のような感じです。
- D3から中用量ピルである「ソフィアA配合剤」を1日1錠、21日間服用
- 服用終了後2~3日で消退出血(生理より軽い)が起こる
- その結果、26~28日周期程度になる想定(人によっては時間がかかる場合も)
- 消退出血のD3に採卵周期で再度来院
D3 当日のタイムスケジュール(日曜)
予約枠は「その他(当院指定の来院)」で、8:00〜8:30
7:59 受付
8:0510階検査センターで採血
カウフマン療法でも採血するんだ・・。個人的には7:00頃から受付で並ぶか、諦めて8時前の方がスムーズかもなー。今日はE2、FSHの2項目測定。5F待機指示。
9:15 5F診察室
山崎先生というちょっと強面の男性医師。
前回遺伝カウンセリングの際に、私が医師に「数を取りたいという考え方は間違っているのか?」という疑問をかなり投げかけたことがカルテにも記されていたようで、「刺激を増やして数を採れば複数個胚盤胞ができてしまって、それで一度流産するようなことがあってもこれについては着床前診断にはかけられない。残りの凍結胚を移植するか迷うことになるがそれでもいいのか?」という主旨の話をされた。
「だから主席卵胞を1個ずつ採って凍結できたら戻すという方がいい、と言うのがKLCの方針である」と。
これは結構気になる発言でしたね。私のグダグダなカルテを見てもなお、刺激によって複数胚盤胞できる可能性があるとおっしゃってるわけですよね。
いや、むしろこの状況でたくさん胚盤胞凍結してくれたら有り難いんですよ。正直、KLCの基準で凍結できた胚盤胞なら迷いなく戻すと思う。
残っている胚盤胞を移植するか迷うなんて、5個も10個も胚盤胞がある人にしか通用しない悩みだよ、悩むほど胚盤胞が凍結できるという状態を作ってから言ってくれ、タラレバの話なんて無意味だ。というのが個人的な意見です。
主席卵胞が大事という一方で、「うちは未成熟であっても十分に妊娠できる可能性もあると考えるので、主席卵胞以外も採って培養する」とも仰るわけです。実際小卵胞にも針刺してますしね。
それはつまり主席卵胞じゃなくても可能性があるということですよね?ちょっと矛盾してませんかね?
まぁここを突くと面倒なことになりそうだったのでスルーしましたが、なんか理論にちょっとした矛盾を感じてしまうんだよなぁ…。
9:50 4F お会計
所要時間:1時間50分
お支払い:2,000円(保険適用)
KLC 通院合計:722,971円
個人的にはKLCの培養に対する姿勢や取り組みは素晴らしいと思っていますし、一定の信頼を置いています。
だからこそ、刺激による卵巣への負担についてもどれくらい卵巣機能が低下するかや、高刺激で卵子の質が悪い人は低刺激の方が相対的に正常卵子が採れる確率が上がる、ということを定量的に示してほしいなぁと思います。
しかも卵巣機能については、どうしても3人欲しいとかいう人は別ですが、とにかく1人でもいいからわが子を産みたいと考えている人にとっては、実際は卵巣機能が低下したとしても、「一刻も早く産める」方がよほど大事だと思うんですけど、どうなんでしょうかね。
(卵巣機能が低下すると卵巣がんの罹患率が数倍になるとか、そういう話があるなら別ですけどね・・・。)
なんとなーく、医療提供側の視点ばっかりの主張な感じがしちゃうのですが、不妊治療は絶対に達成すべき目標が何なのかが、わりと明確な分野ではあるので、その辺は是正できる点だろうと感じています。
途中経過でのトラブルについての記事はこちらです。
*本記事は筆者の経験談と私見によるものであり、登場する施設等の同意を得たものではございません。また、不妊治療の成績、症状等には個人差がある点もご理解のほどよろしくお願い致します。