めありずむ

不妊治療の保険適用と理解促進に取り組むブログメディア(時々雑記)

日本の体外受精成功率が低いのは、高齢化だけが原因じゃない

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Twitterのアンケート結果が予想を裏切るものだったため、記事の主旨を変えてお送りします(笑)

Twitterで実施したアンケート

先日Twitter上でこのようなアンケートを実施しました。

もともと聞きたかった目的は2つでした。

  • 自分のような30代半ばで体外受精でも全く歯が立たないような人種はどれほどマイノリティなのかを知りたい。
  • もし数人でも同じ状況の人がいるならば、その同志でそれぞれの医師からのコメントなどを集約することで打ち手を共有したい。

ところが、最終的な結果は予想とは違っていたのです。そのため、記事の主旨も変えることにしました。

結果から見える30代の不妊治療成績の現実

今回は前提である「30代で卵巣機能(AMHや月経周期など)に問題がない」に当てはまる方を100として結果を表出しています。

それ以外の方は、年齢や卵巣機能そのものが不妊原因となり得ることを考慮し除外しました。

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ここでのセオリーというのは、体外受精でも30代であれば移植6回目までにほとんどの方が妊娠されるということ、胚盤胞到達率は公表しているクリニックにより差があるものの概ね40~50%程度はある(10個採卵すれば4-5個は胚盤胞になる)という前提に基づいたものを想定しています。

前提に当てはまる182名のうち、35%前後はセオリー通りには治療が進んでいない(≒ホントの原因不明の不妊)というのが結果でした。

ちょっと多すぎると思いませんか?30代で卵巣機能に異常は見つかっていないのに、年齢的には得られるべき治療成績が得られない人が4割近くいるって、ちょっと異常じゃないでしょうか・・・?

不妊治療の成否は年齢に比例するとか言われますけど、めちゃくちゃ異議を申し立てたい気分になります。

そして14人のガチ不妊の同志の皆さん、ぜひ情報共有を・・・・!

もちろん、私のフォロワーさん周辺にサンプルは偏っていると思われますので、比較的治療が長引いている人が多いとは思いますし、統計的に担保できるようなものではありません。

しかしですよ、それを差し引いても、この状況でも打ち手なく「繰り返し採卵・移植せよ」という状態なのは、やっぱり日本の不妊治療現場の異常さを物語っている気がするのです。

考えられる原因とそれに対して言いたい事

原因として考えられることは以下のような現状にあると思います。

  • PGT-A(着床前診断(PGD)・スクリーニング(PGS))が一般に認められていないこと
  • クルーガーテストなど精子まで検査できる施設が少なく泌尿器科との連携も希薄であること
  • 体外受精に入る段階で検査できる項目すらクリニックにより差があり、一律で検査を受ける環境がないこと
  • 精子提供・卵子提供のハードルが高くほとんど選択肢になりえないこと

この記事で私が言いたい事は2つです。

  1. 欧米諸国と比較して日本の体外受精成功率が低いのは「治療年齢が高齢であること・自然派主義」が理由と思われているところがあるが、それだけではない。
  2. 上記のような「高齢でなくても、世界標準の高刺激手法を取っても妊娠しない人がたくさんいる」原因と思われる課題が浮かんでいるにも関わらずそこに挑まないのはどう考えてもおかしい!!!!

私が助成金じゃなくて保険適用にすべき、と言っている理由はそこにあります。

不妊治療の課題は「経済負担」だけではないし、治療法すらまだできることがたくさんあるのに、そこに手を出さずのうのうとしている産婦人科学会も幅広い人のシビアな目に晒される必要があると思うのです。

政府や医師会や産婦人科学会が重い腰を上げるまで、そしてこういう訴えを繰り返し繰り返し、しつこく言い続けるしかないですね。

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