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不妊治療を真っ当なビジネスというには違和感がある

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私も一応10年以上、顧客に価値のあるサービスを提供することで対価を頂くビジネスの世界にいて、日々どうしたら顧客のためになるのか?人の役に立てるのか?という視点でサービスを考えているんですけどね。

ビジネスの原則

資本主義におけるビジネスの原則は、簡単に言えば「顧客にとってより良いサービスを提供した者が市場における勝者となる」ということですよね。

「より良い」の定義は、その対象によって異なりますが、「圧倒的に利便性が高い」とか「効果がすごい」とか「美味しくてコスパが良い」とか「ものすごい丈夫で長持ちする」とか、まぁそういうことですね。

そのビジネス(つまり商業的な活動)の対極にあるものとして「公共サービス」「奉仕活動」とか「非営利」とかそういう類のものがあるのだと思います。

(ここでは、社会起業家とかは比較的新しい概念なので置いておきましょう)

医療はビジネスなのか?

「医療」がどちらに当たるのかというのはとても難しい区分だし、これは医療が全般的に抱える課題でもあるとは思うけど、病院も「経営」であること、医者の報酬制度や医療・医薬関連業界の商業規模から考えると、医療もビジネスに属するものであるという考え方の方が妥当でしょうね。

特に不妊治療に関しては、医療の中でも「ビジネス的な側面が強い」分野であることは疑いようがないですね。内科医の友人から聞く実情を鑑みても、不妊治療領域は儲かるというのは定説のようです。

どこの業界も業界団体は存在しますし、それぞれに商取引やルールを定めた法律も存在しますから、決して医療業界だけが特別なわけではありません。

ビジネスなのに、何かが違う

はて。それが原則とした場合ですよ、不妊治療の世界って、真っ当なビジネスって言えるんでしょうか?

先に書いたように、「顧客にとってより良いサービスを提供した者が市場における勝者となる」のが、市場原理のはずです。

いやね、公共サービスや福祉だって言うなら、消防とか警察みたいに、税金を使って無料なり少額で利用できるようにしてくれるならまだ文句も言えないかもしれないですね、それは国家運営の話だからちょっと論点変わりますね。

でも医療はそうではない。

病院にも医師にも「経営する=利益を上げる」という概念があり、人気やランキングがあったりするわけです。

それならそれでよいと思う。市場原理が働く方が競争によってサービスが向上するわけで、それを否定する理由はありません。

不妊治療においては顧客=患者が求めるものは「出産という結果」であり「それが最短距離で実現されること=費用対効果」ですよね?

なのに、なぜか、顧客=患者の利益を最大限に追求するという姿勢がイマイチ見えないんだなぁ。

ビジネスならば、普通は競争原理が働くものじゃないの?

昨今は、どこの業界団体だって、ほぼ例外なく「自由競争をしたい」「規制を緩和してくれ」という方向に動いていますし、技術やサービスが先行して法整備が追いつかないなんてこともザラです。

そりゃそうです、自分達が良いサービスを提供すれば、たくさん利用者が出て、自社の利益は増えるはずだからね。

どこの企業だって基本は、先行企業なら「1人勝ちしたい」し後発企業だって「先行企業を真似して超えて逆転したい」し、そうやってプレーヤーが増える事で「市場自体を盛り上げたい」って考えるものじゃないですかね?

それは、ひいては利用者にとっての価値として還元されていくわけだ。そうやって、人間社会は成長し、熟成されてきたわけよね? 

別に誰が悪いというつもりもないけど、純粋に、不妊治療において、この競争原理が働かないことに、個人的には強烈な違和感を覚えてしまうのですよ。

不妊治療の世界は、ビジネスにすらなっていないのかも

要は、不妊治療も真っ当なビジネスならば、自由診療の価格設定とか、最先端の治療技術とか、より結果にコミットする姿勢とか、もっと多様化するはずだし、そこを競うはずじゃないのか?

そのために「着床前スクリーニング」とか「卵子提供」とかいろんな選択肢を患者が納得して選べるように業界側はいろんなチャレンジをしたがるのが普通じゃないのか??

泌尿器科みたいな男性器専門と蜜に連携したり、他診療科と組んだ治療とかあらゆる方向からトライしてみようと思うものじゃないのか?

倫理観がどうの、完全性がどうのってもっともらしい理由をつけて、そういう方向に力が働かないのって・・・・おかしくないか????

・・・っていうか、まさか、みんな医学しかやってない方達だから、もしかして単純にビジネスセンスがないの?

いやいや、この巨大なマーケットを前にして、それはない。残念ながら、そんな野暮な話ではないでしょうね。

だからタチが悪いんじゃないかと

すべての不妊治療に関わる医師がそうとは思いませんし、私が以前通っていたGLCの先生もとにかく無駄なことにはお金はかけないという方針で治療されていましたので、儲け主義のクリニックがあるからねーってことをよく言われていました。

細かいことを言えば、いろいろ言い分はあるんだと思いますよ、もちろん。一応各クリニックは特徴みたいなものも打ち出したりしてますし、ビジネスっぽい顔をしてる部分もある。

でも、ビジネス感覚としては単純に疑問なんですよねー。まぁ、他の商売でも弱者を食い物にするようなモノはあるし、ある意味ではどっぷり儲けるやり方をしてるのかもしらんけど。

そんな私の目には、神戸ARTクリニックみたいな施設は、ちゃんとビジネスやってるのかもなーーと見えてしまうわけだ。

この裏には、いわゆる既得権益とか、金儲け主義とか、ちょーっと「クリーンではない」事情や権力的なものがうごめいているのだろうと想像されても、そりゃあ仕方ないと思うんですよね。

こういう世界は一番タチが悪いんじゃないかと勘ぐってしまうよね。そして志のある方を尽く権力で潰したりしちゃうんですかね・・怖。

ま、保険適用になるならまた話は少し違うかもしれないし、正解なんてわからないけど、こういうところにも、もやもやがあるってことなんだよな。