めありずむ

不妊治療の保険適用と理解促進に取り組むブログメディア(時々雑記)

【本から学ぶ-vol.6】不妊治療の保険適用に向けたロビイングの道筋

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「ロビイング入門」の書籍から学んだことを参考に、今後の活動計画になるようなロビイングの道筋を考えてみました。 ってまぁ、完全なる自分のToDo整理。

 

誰でもできるロビイング入門 社会を変える技術

もっと早くこの本知りたかった!というのが正直なところ(笑)

非常に実践的で参考になる部分が多く、不妊治療についても積極的なロビイングが欠かせないことを改めて感じる内容でした。

誰でもできるロビイング入門 社会を変える技術 (光文社新書)

誰でもできるロビイング入門 社会を変える技術 (光文社新書)

 

ロビイング・ロビイストとは?

政治家に影響を及ぼしたり、法律や条令を変えたりつくったりするために、議員や官僚、行政などに働きかけを行う人、つまりロビー活動(ロビイング)をする人のことを「ロビイスト」と呼ぶ。

明智カイト 「誰でもできるロビイング入門-社会を変える技術」- P8より引用

いわゆる「ロビー活動」を聞くと経団連や医師会などの圧力団体や国連などの国際的な場での国の立場に賛同してもうらうための活動といったイメージが強い。

実は私もそう思っていたのですが、弱者やマイノリティの保護や権利を守るために政策を提言していくこともロビイングと言っていいのだそう。

書籍の中ではフローレンスの駒崎氏が使い始めた言葉として、圧力団体が行うロビイングと明確に分ける目的で「草の根ロビイスト」という名称が使われています。 

私もよく記事で「不妊治療患者のアドボカシー(権利擁護)」という表現を使うことがありますが、アドボカシーの方が上位概念で、その中の「政策提言」にあたる活動をロビイングと呼ぶらしいですね。

ロビイングの手法の実践

では、ロビイングって実際に何をするのかということを簡単にまとめながら、不妊治療の保険適用に向けた活動って何をしなきゃいけないのかを考えてみたいと思います。

ちなみに、書籍の中では自殺やいじめ対策、病児保育に関する制度改正、児童扶養手当削減の対応など、いくつかのテーマで具体的にどう活動していったか、誰とどんなやり取りがあったかという内容が読めるので、興味を持って頂いた方はぜひその実践部分をお読みくださいませー。

国会議員に対して要望できること

一般的な国会議員や省庁に対する「ロビイング活動」の中から、ざっとポイントになりそうなことを不妊治療領域に当てはめて具体化してみました。

  1. 該当する委員会などの会長やメンバーである議員に対して「不妊治療の保険適用について取り上げてほしい」または「質問してほしい」と要望することができる
  2. 議員の名義で、厚生労働省に対して現在行われている不妊治療に対する取り組みや把握している数字などについて質問してもらうことができる
  3. 議員が所属している委員会や部会に関連する法律案の作成や改正、その他「少子化社会対策大綱」や「少子化社会対策白書」などに「不妊治療の公的保険適用」「治療環境改善」「不妊治療と仕事の両立支援」など特定の内容を盛り込むよう要望することができる
  4. 議員に対して特定の(少子化社会対策議員連盟)などの議員連盟への参加、また議連に対して「不妊治療の保険適用化」をテーマとして扱うよう要望することもできる(っていうか、議員連盟一覧 (Wikipedia) を調べていてゴルフ振興議員連盟とかたくさんあるのに子どもや保険に関する議連があまりに少なくてこれが本気で少子化を危惧する国か?という疑問が・・・)
  5. 議員に対して、シンポジウムや関係者の集会に招待したり、意見や意気込みなどのメッセージを寄せてもらうことができる

NPO Fineさんが何度かここにトライされていますし、1~2についてはその内容が実行、報道もされていますね。確かにこれもロビイングなんだな。ただ、政府からは煮え切らない回答ばかりですが。

やっぱり1~3だとちょと実行力としては足りなくて、4の前提として超党派で「不妊治療費の保険適用を実現する議員の会」的なものを発足してもらうところまで行くと潮目が変わりえるかなという気がします。

入閣した国会議員に対して要望できること

入閣した議員は、関係省庁に対して影響力を持つため、彼らにアプローチするのは非常に有効な手段らしい(まぁそうだよね)。要は上記の国会議員なら誰でも、ということろから一歩直接的に関係省庁に近づける可能性があるということですかね。

不妊治療関連であれば、ターゲットになるのは厚生労働大臣○○○○殿、内閣府特命担当大臣(少子化対策担当)○○○○殿、というように、省庁宛に要望する形になる。

内閣には大臣・副大臣・政務官の三役がおり、省庁内でも役割分担がされている。そのため、肩書きとしての大臣だけでなく、テーマごとに担当の国会議員宛に出さなければいけない。

明智カイト 「誰でもできるロビイング入門-社

会を変える技術」より一部引用

ふむ。ということは、厚労省でも大臣なのか副大臣なのか政務官なのかも重要なのか!今の厚労省を見ると、大臣の根本氏は労働系の経歴が多い、副大臣の大口氏は弁護士畑、同じく副大臣の髙階氏は保健・福祉寄りな感じ、政務官の新谷氏は医学経済学の両方に精通しているらしい。

おそらく直接確認するしか正解を知る方法はないんだろうけど、保険局を見てそうなのは経歴的には政務官かなぁ?

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いざ、国会議員へのアプローチ!

ここからは書籍で得た学びから不妊治療の保険適用をロビイング活動する道筋をプランニングしてみたいと思います。

書籍の全ては書けないので当たり前ですが、すっごいざっくりながら、署名が集まったら実践しようと思っていることです。

準備するもの

概ねすでに準備しているものなので、これはそんなに大変なイメージはなさそうかな~という印象。

  • 要望書(提言書)
  • 団体概要(住所、代表、活動内容)
  • 補足資料
  • 新聞記事や論文など

実行のステップ

1. ロビイングを行う団体の決定

国会議員や行政に要望書を提出するときは団体名で提出することになるらしい。個人は相手にされないというのが理由。なるほどね。

ロビイングのために団体を立ち上げるのもあり。自分で立ち上げるか、どこかの団体(不妊治療ならFineとか)に所属する必要が出てくる。

ここは後日検討。もし立ち上げを検討されてる方がいたらお声がけください・・(笑)(←本気で)

2. 要望書を作成する

要望内容はとにかく具体的に書く。A4で1-2枚にまとめるのが良いらしい。

ただし、補足資料は充実させる、根拠となるデータは重要、特に当事者の声や体験談は喜ばれる時がある。ここらへんは困らないと思うけど、もちろん署名活動の結果も使う。

役所向けの場合には、要望よりも○○はどうなっていますか?という質問形式の方が回答を得られやすいのだとか。ということは、不妊治療の経済負担についてこんなに声が上がっていて、現状ではこういった点が不十分なのですが、対策はどうなっていますか?という感じでしょうか。

各政党への要望はその党の戦略に応じて「色」を変えていくこと。

立憲民主や共産党などには「人権」というアプローチが有効なので、「不妊治療患者のアドボカシー活動が必要だ、こんなに困っている人がいます」という方向性で、自民党や公明党の場合には「経済」や「外交(国際比較)」といった枠組みで不妊治療の保険適用化の必要性のロジックを組み立てることが有効。

なるほど~、それは納得感があるし、どの角度を取ってもこりゃ主張できるポイントがあるなと思う。

3. 議員と面会するアポイントを取得

議員とのアポを取得するには事務所に電話。今の時代でも電話+FAXが主流なので、電話で要件を伝えたあと、要望内容な面会希望日時、連絡先などをFAXするというのが一般的な流れらしい(って、昭和かよ・・・5年前の本だけど今も変わってないのかな・・)。

ちなみに、面会を依頼する議員は超党派で与野党一方はNG、かつ、与党⇒野党の順番で回るのがお作法らしい。

これには理由があって、与党の議員であれば行政や官僚に直接話を通す事が可能だから要望する側にも有利であり、野党の場合は質問主意書などの手続きが必要になるため少しややこしくなるという背景があるらしい。誰にっていうのはさほど重要ではないらしいけど、各政党である程度影響力のある方(当選回数の多い方など)を1人は確保することが重要、他は1回生でも構わない。ってことは主要な政党×2-3名の面会を目指すということなのかなぁ、15人~20人くらいになるのか?(それは頑張りどころ・・)

それと、実際に話を聞くかどうかを決めるのは議員本人であり、秘書はあくまでスケジュール調整をしているにすぎないらしいので、秘書に断られても粘って良いらしい。

(そんなら、「いつでもご指定の時に行きます!」って言ったら絶対調整可能だよね・・?)

4. プレスリリースを作成し報道機関に送付

「自分達が何者で、どういう活動をしていて、いつどこで誰に対してどんな内容の要望をしたのか」を日付と連絡先を入れ、フォントは明朝、サイズは10.5で作成、西暦表記は避けるほうが良い。(ここ、やけに具体的だなwww)

もしここで国会議員とのアポが取れていると、プレスリリースすることで面会の様子を取材をしてもらえるかもしれない、ということですね。

5. いざ直接国会議員と面会

ここまで準備したらあとは直接面会して思いの丈をお話するのみ!

 

まぁ、これが全部スムーズに行くなんてこれっぽっちも思ってませんけども、ロビイングってこういうことをやっていくんだなというイメージがかなりつきましたな~。